2013年8月29日木曜日

Hokkaido木村秋則 自然栽培農学校 『関係性の表現』



8月28日、
仁木農場において講義が開催
(講師、木村興農社主任研究員熊田、メイドイン青空主催、佐伯)

両名の講義を受け、
その後農学校スタッフの農場実地検証と、それを受けての考察が講師から示されました。

以下、農場スタッフからの報告(農学校生徒です)

講義を受け
そして農学校の過去の圃場の状態を聴くにつけ、土を見ると
山ではなく 畑でもなく やはり 田んぼ ですよね(過去、仁木農場は田んぼでした)

以前 
自然栽培、生産者の会で河名さん(ナチュラルハーモニー)から 果樹を育てるなら山の土 野菜は畑の土 稲なら田んぼの土
と 話がありました 本当にそうだと思います
だから あの農場で 稲作は妥当な話だと思います
田んぼを畑にするには 水を抜けないようにしている底の粘土層を破り 水はけの改善をする必要があります

農学校、圃場の有る一部を掘り下げると 80cm位下に 縁石コンクリートブロックが出てきました
その下は 砂 でした
間違いなく 人工的に田んぼにした跡とみとめられる痕跡と考えられます。
そこで 
トマトの環境を良くするため 穴を掘り 底の粘土を抜いて砂の層に水を流そうと考えました
スコップ1本くらいの深さまで掘ったら 固い粘土から軟らかい粘土に変化しました
とてもきめが細かく、陶器が作れそうな耳たぶくらいの柔らかさの粘土で色も鼠色です
10分以上放置しても 水は湧いてきませんでしたが スコップを左右に揺らすと クチュクチュ水気の多い音がします
支柱をさすと40cm位刺さり底がかなり深いことが分かりましたので 底抜きはあきらめました

勝手な推測では もともと泥炭層、緩やかな流れの川や沼または湿地帯だった場所が大部分を占め
田んぼにする際 水の抜ける所には 人工的な底を作った と 思われます

減反が進み 不適当な場所にも 適当な環境整備もせずに 果樹栽培に切り替えた歴史が見えた気がします

以上 


8月24日講義


農学校、生徒と木村校長(2013年5月)

上記の報告を受け下記記載は
熊田研究員の考察

仁木農場が果樹には適切な土地ではない事は明確であります、ただ盛り返して行く要素は有るのです。
今回、生徒が調査して落胆したことにより
やるべきことも見えて来ると思われます。
それは答えから言いますと見えない水の動きを探る
水を上手く遮断してコントロールする。
仁木農場、土は良いのですから、それが結果として果樹に適切な土になって行くでしょう。
まず『旧地形』を探る事。
仁木農場が最初から平坦だったとは考えづらいのですが
蛇行していた川の流れを変えた事も想像されます。
そしてそれは古い地形に沿って水が動いているのです。
その見えない水の流れを探る。
そうして、そこから水を上手く遮断してコントロールするのです

私たちがそういう風に関わる事で土を畑を変えられるということ。
それが『関係性の表現』といいます

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